ep1 [紅茶のカップはもういらない]
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目が覚めたら出勤時間を大幅に過ぎていた。
第4地球ターミナルにある「ギャラクシー運送」に向かい、支部長からもう一人の遅刻者と共にコンテナを冥王星まで運送するように言いつかる。
船に乗り込んだがそこにはバスガイドさんのような恰好をした女性が一人いた。
彼女は言う。
「あなた方をずっとお待ちしておりました」
(29p)
ep2[6テルルの世界を買って]
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船に鉱物を食う虫が付着し、やむを得ず本来寄る予定のなかった月へ不時着することになった一行。
月ターミナルにあるギャラクシー運送月支部に船の修理を任せ一行は月を観光することに。
クルーは抜け殻となったアシャレットの器の処理へ月面まで。 ドライバーはターミナル内で一見して本屋のようなお店へ入る。
しかし本屋かと思われたその店は玉兎を専門に扱う愛玩奴隷市場であった…。
(42p)
ep3[傲慢な演者の降板]
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月に置いてきた筈の玉兎が船を追いかけてきた。月の記憶を失って。
かくして冥王星までの旅路に新たな仲間が加わり船が賑やかになったが、 その一方でドライバーは困惑と罪悪感に苛まれていた。
間もなく火星に到着。
まっさらの兎とどんな世界を見ようか。
(34p)
ep4[ちょっと一息つきますか]
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火星から準惑星セレスまでの道中。
クルーはコーヒーを淹れるアシャレットに興味を持ち、 彼女の模倣をし始める。
模倣の果てに彼女の見る世界と同じ景色が見えるだろうか。
まだセレスは遠い。
(32p)
ep5[覆水の行方]
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物資供給と水工場の星、セレスに到着。
ドライバーは夢を見る。 幼い自分を温かく優しく包む紅茶の香りと大好きだった玉兎の夢。
どうして涙が出るんだろう?
(34p)
ep6[懐郷星心病]
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多くの観光客で賑わう、木星の衛星ガニメデにある第3木星ターミナル。
一行は長い滞在期間を各々自由に過ごす事になった。
ドライバーは他3人に後れを取りつつ、見た目や服を自由にカスタマイズして被る事ができるサービス施設 「スキンラボ」に立ち寄り、真新しい姿を手に入れ繁華街を闊歩する。
(43p)
ep7[寄せては返す]
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クルーは船内で怖い話をしていた。なんでも自分の部屋に子供の幽霊が出てくるのだという。
訝しむ船員達に適当にあしらわれながら、いよいよ土星の衛星・リゾート地タイタンに着く。
いつも通り観光をするが、クルーの目には件の幽霊達も一緒に映る。 やがてその幽霊たちは夢にまで出てくる。
彼らは誰?
(31p)
幕間[ドロンマル]
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クルーは見知らぬ場所で目が覚める。そこには少年が一人いた。
少年に遊んでとせがまれ仕方なく応じる。
早く帰らなければならないのだが…。
全3話。
ドライバー
物語の視点は大体彼のものである。
地球人でコーカソイドに分類される。
「ギャラクシー運送」の中でも若い。
この度船の運転手(ドライバー)として冥王星までコンテナを運送する事になった。
ドライバーと言っても彼が休む時は代わりにクルーが運転する。
クルー
ドライバーの相方。
地球人でモンゴロイド。ふわっとした訛り口調で喋る。
船の乗組員(クルー)としてドライバーの補助的な役割を担うが運転もするしDIYもするしアシャレットの器の埋葬もする。
機械修理や改造が趣味。
アシャレット
銀河観光天の川支店から派遣されたと自称する冥王星人の案内嬢。
殺風景な旅に彩を添えるという名目の元、降り立った惑星や小惑星の観光名所などを案内しながら冥王星まで船員を導く。
案内の他、安全な旅の為のサポートや船員のお小遣いの管理まで担う。
仮の器に入っていて冥王星人としての姿はなんかアメーバ状でシナプスに似ている。
キャスト(6テルルの兎)
月のターミナルにある玉兎(ぎょくと)専門愛玩奴隷市場"望月"にてドライバーが出会った玉兎。
地味な毛色で売れ残り大きく育ち過ぎた為値段はたったの6テルルだった。
愛想が悪い。わがまま。料理が少し得意。
同じ容姿を持った、ギャラクシー運送の従業員のキャストと名乗る兎が船を追いかけてきたが…。
レスター
ドライバーの夢の中に出てきた玉兎。
幼い姿のドライバーを「坊ちゃん」と呼び、何かと気にかけている様子。
優しくておっとりとしている。
同じ玉兎であるキャストよりも耳が短い。
いつでも坊ちゃんにあげられるようにドロンマルクッキーを懐に忍ばせている。
幽霊の子供達
左・ミナト
クールでサバサバ系お姉さん。16歳。年の離れた下二人の面倒をよく見る。
中央・ミラ
おしゃまで勝気な少女。7歳。タイヘーとよく口喧嘩する。大抵勝ってる。
右・タイヘー
自由放題でわがままな少年。6歳。水星人と地球人のハーフ。
ウルリク・エステルグレン
地球環境保護調査隊のリーダー。知名度が高く庶民の間でも人気のある人物のようだ。 息子が一人いるようだが…?
Spotifyで聴けるイメソン集です。空木個人が勝手にこの作品っぽいと思ったりインスピレーションを受けた曲を集めました。
※アーティスト本人及び所属事務所等とは何の関係も御座いません。